2020年2月12日(水) 伝えたいもの、残したいもの(3年地域学習)

3年生は、社会科で、昔の道具調べに続き、地域にある古い建物や行事についても学習しました。

そこで、石神地区の150年史やガイドブックの作成に携わった上原さんと関さんをお招きし、お話をうかがいました。

まず、150年史やガイドブックを作った思いについて、上原さんは「温故知新」という言葉を挙げられました。

昔起こったこと、特に災害など昔の失敗をくり返さないためや、昔の知恵から新しいことを生み出してほしいという願いがあり、

また、地域の歴史を知ることで、自分たちが生まれ育ったところは良いところだということを感じてもらいたいとおっしゃっていました。

お話の中で、子ども達が特に関心を寄せたのは、戦争の話でした。

上原さん達が小学校4年生の頃、終戦を迎えたそうです。

当時の生活の様子を聞くと、「グラウンドに畑を作り、作物を育てた。」

「クラスごとに防空壕を堀り、サイレンが鳴ったら一斉に逃げ込んだ。」など、

今の生活とはまるで違い、衝撃的でした。

ある話の中で、ハッとしたことがありました。

上原さん達は現在、石神の六柱神社近くの山の斜面に学習広場を作ることを計画しているそうです。

そこにどんなものがあると良いかを子ども達にたずねました。

その時、ある児童が「防空壕は?」と言いました。

きっと秘密基地のようなものを想像して言ったのだと思います。

上原さんは「防空壕かあ...私たちにとっては辛いものだから、思い出したくないなあ。」と言いました。

この時、いくら戦争について学び、「戦争はいけないもの」とわかっていても、

実際に経験した人じゃないとわからないことがあるのだと気付かされました。

古き良きものを残し、地域の良さを知る。

戦争の実体験を聞き、戦争の悲惨さを知る。

上原さん、関さんが実際に経験したからこそ伝えられる貴重なお話を聞くことができました。