2023年5月18日(木) 校長講話がありました

 5月18日(木)の朝、校長講話を行いました。   

 

 丸子北小学校のグランドデザインの今年の重点目標は、「主体的な探究」です。子どもたちが日々の授業や生活の中で、「主体的に探究」することで、学ぶ楽しさや素晴らしさを感じてほしいと願っています。 

 この日の校長講話では、「カラスの話」を紹介しながら、「主体的な探究」について子どもたちに話しました。1・2年生には難しい言葉も出てきましたが、子どもたちはみんな、よく聞いてくれました。以下に紹介いたします。

 

 うちの畑に、毎日決まってやってくるカラスがいます。カラスは、私が畑に捨てた野菜くずをつついて食べています。どうやら、「この畑には、えさになる野菜くずがある」と覚えているみたいです。烏は頭がいい鳥だと言われていますが、どのくらい頭がいい鳥なのか知りたくなってきました。そこで、インターネットで調べてみました。その中から、2つの話を紹介します。

 

 カラスはクルミが好きです。でも、かたい殻をくちばしでつついても、割れません。どうしたら殻を割れるのでしょうか。皆さんがカラスなら、どうやって殻を割りますか?

 カラスは、くるみを車にひかせます。タイヤが踏みつける位置に自分では割れないクルミを置いて、車にひかせて殻を割ります。失敗したら、クルミを置き直したりもします。カラスの種類によっては、空高くから、かたい地面へクルミを落として、その勢いで割るという種類もいます。

 

 カラスは、虫も食べます。木の幹の奥にいる虫を見つけたカラスは、食べようとしてもくちばしが届きません。どうすれば、その虫を食べることができるのでしょうか。皆さんがカラスなら、どうしますか?

 カラスは、虫をとる道具をつくります。葉っぱをくちばしで切り取っていき、柄だけを残し、まっすぐな棒をつくり、その棒をつかって、木の幹の奥深くにいた幼虫を食べるカラスがいるそうです。ニューカレドニアのカラスは特に賢く、葉っぱの縁のギザギザをうまく使って、虫をひっかけるテクニックを使うそうです。

 

 カラスは「固い殻の中にあるくるみや、木の幹の奥にいる虫を食べるには、どうしたらよいのか?」と考え、工夫して、よい方法を見つけたのです。本当に頭がいいと思います。

 カラスがしたように、何とか解決したいことについて、自分から進んで考えたり試したりすることは、脳をどんどん働かせることにつながるそうです。それは、人間にも当てはまります。

 

 さて、今年、丸子北小学校の先生方は、児童の皆さんに「主体的な探究」をどんどんしてほしいと願っています。「主体的」の意味は、「自分の考えで、行動すること」、「探究」は「答えが一つではない問いに、自分なりの答えをもつこと」です。「問い」というのは、「どうしてだろう」と思う問題や課題のことですが、そのことについて、納得できるまで、いろいろな方法で自分の答えを出してみてください。疑問に思うことや授業で問題になったことがあったら、主体的に探究してみましょう。カラスに負けないように、私たちも賢さを磨いていきましょう。これから探究したいこと、実際に探究したことなどについて、よかったら私に話を聞かせてくださいね。楽しみにしています。