2014年7月16日(水) 腰越浄水場と丸子消防署の見学(4年生)

DSCF4046.jpg 依田川頭首工から取り入れた水から水道水を作っています。今、「水道水を作っています」と書きました。子どもたちは浄水場の見学をしてみて、今まで当たり前に使ったり飲んだりしていた「水」が、当たり前ではないことに気づきました。様々な施設や人々の仕事で、「おいしい」「安全な」水が「作られている」ことを学んだのです。子どもたちは、川の水が、おいしくて安全な水になるまでの行程を目の当たりにし、真剣なまなざしで見つめ、たくさんメモをとっていました。自分たちが考えていた以上に大規模な施設だったようです。

 そんな風に感じていた子どもたちですから、ここで働いている人の数もさぞかし多いのだろう...と予想していました。ところが、働いていらっしゃる職員の数は、わずか「4人」。24時間稼働させるために働いているシルバー人材センターの方をあわせても「8人」。これを聞いた子どもたち、一斉に、「えー?」という驚きの声を上げました。さらに、台風や大雨で川の流れが激しくなったとき、雷がなったとき、落ち菜がたくさん落ちたとき、川の水に氷が混じったとき...そのほかにも、職員が交代で24時間、見守ったり、現地に行って作業をしたりすることをお聞きし、お仕事の大変さを感DSCF4051.jpgじるとともに、職員みなさんのおかげで、水道が断水することなく水を使えることのありがたさも感じました。

 最後のお話の中にあったのですが、川の水はここ数十年で確実に汚れがひどくなっているそうです。また、日本国内には、夏場になると水不足になり、例えば顔を洗うときも洗面器に水をためて使わなければならない地域があること。さらに、日本を出れば、水道の水が十分に行き届かない国、水道そのものがない国がたくさんあることも聞きました。学校に帰ってきてから、浄水場の方にメッセージカードを書きましたが、「自分は川をよごさないようにしたいです。」「水道の出しっ放しをやめようと思います。」「水は自然の力を使って作られていることを知りました。」「水の大切さを知りました。」という感想を書く子どもたちがたくさんいました。

 丸子消防署の見学です。はじめに、署長さんもすわっていらっしゃる事務室に、ちょっと緊張しながら入り、通信室に入れていただきましたDSCF4085.jpg。シミュレーションで、通信指令室からの「出動指令」の様子を見させていただきました。警報が鳴り、音声の出動指令のあと、パソコンに災害の場所の地図と必要な情報が映し出されました。仮の指令目標は「高危・上田市丸子自治センター4F」と表示されていました。
 そのあと、仮眠室や食堂を見せていただき、睡眠ではなく「仮眠」であること、食事は消防士さん達自らが作ること、食事の時間は一般家庭の時間より早い時間にとること(食事の準備の時間が一番火災が多いので...)などをお聞きしました。
 次に、外へ出て、消防車両の見学に入りました。わたしたちの見学のために、各車両を見学しやすいように、わざわざ車庫から出して並べてくださいました。
 では、まずは、救急車の説明から...。と、いきなり警報が鳴り始めました。そうなんです、なんと、本当の出動指令が入ってきたのです。すかさず、子どもたちは車庫の隅の方へ、安全のために固められました。しばらくすると、救急の職員さんが制服に腕を通しながら現れ、救急車へ乗り込みました。すぐに、サイレンを鳴らして出動していきました。子どもたちはDSCF4091.jpg、はじめのうちはびっくりしてしまって、ぽっかーんという表情でしたが、そのうちに「すげー」と声をあげていました。
 消防車の見学です。ポンプ車、タンク車、作業車。仕組みをわかりやすく、くわしく教えていただきました。消防車を見る子どもたちの目はまん丸でした。
 そのあと、防火服とヘルメットを実際に着させていただけることになりました。代表の子ども数人...ということで始まったこの体験でした。それだけでも貴重な体験なのに、職員さん方のご配慮で、短時間ずつ、希望者全員が、身につける体験ができました。すばらしい体験を作ってくださった職員の皆様に感謝です。それにしても、防火服の重いこと重いこと。さらにヘルメットをかぶり、ボンベを背中にしょうと、もはや身動きがとれません。その状態で、消火ノズルを持つとなると、ものすごい重労働になるということを体感しました。
 見学だけでなく、実際の現場に触れることができ、体験もできた心に残る消防署の学習でした。