2020年12月 8日(火) サナの世話について振り返る チームヤギ

 

悠々自適の間(放牧の柵)からサナが抜け出し、校庭隅の草を食んでいたということがありました。この出来事を「サナはお腹を空かせているんじゃないかな。たくさん草を食べたくて外へ出たんじゃないかな」ととらえる子がいて、冬のえさをどう確保するかが問題になりそうになったとき、「その前に、サナの世話をしっかりする方が先だと思う」と発言する子がいました。自分たちのサナへのかかわりを見直した方がいいという意見に、少々緊張が生じました。

 

詳しく聞いてみると、サナの世話をしている人としていない人の差が大きいというのです。みんなで責任をもって取り組むことが必要ではないかということです。よい機会です。問題提起をもとにサナの世話のあり方についてチームで振り返ってみました。

 

サナの世話をしていてうれしかったこととして、「なついてくれて、行くと寄ってきてくれる」「サナといろんなことをやって自分もサナも成長できた」「柵を脱走しても校庭にいてくれて、学校を自分の家と思ってくれてるのかな」「小屋に入れるとき自分から入ってくれる」「いろいろな食べ物を好き嫌いなく食べてくれる」「エサを食べている様子がかわいい」そんなことが挙げられました。それぞれの振り返りに「そうだよね」「そんなことあったね」と共感しながら聞き合っていました。

 

世話をしていてたいへんだったことも話し合いました。「水汲みが重くて運ぶ距離もあってたいへん」「フンの掃除がたいへん」「サナが動いてくれないときがあって困った」「雨の日の掃除は特にたいへん」「サナの機嫌が悪くて、つのストレート(子どもたちはサナの頭突きをこう呼んでいます)された」たいへんだったことも共感しながら聞き合いました。

 

これからのことですが、当番表を作ってチーム全員がしっかりサナの世話に取り組みたいということになりました。今までは自主的にやる世話で、その形で世話が成立してきたことも素晴らしいのですが、これからは分担の世話になります。当番表を作る際は、「その日は僕がやるよ」「具合が悪くてできない日は連絡し合おう」といういように、互いに補い合ってやっていこうという気持ちがうかがえました。サナの世話の振り返り、共感のし合いがそうさせたのかもしれません。

 

日常のサナの世話は自主活動から当番制へ移行しました。どちらの取り組み方もよいところがありますが、子どもたちが考えながら新たな形を作っていったことがよかったです。サナとの生活づくりに問題をもち、解決しようとしながら取り組んでいます。

 

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    サナにエサをやるチームヤギ低学年