2009年2月18日(水) 校長講話~ゆずり葉のこころ~

2月18日(水) 校長講話~ゆずり葉のこころ~

 皆さん、おはようございます。3学期も半ばを迎え、いよいよまとめの時期となりました。残りもあと23日となりましたね。

 さて、この葉っぱ知ってますか?知っている人?この葉っぱは「ゆずり葉」という葉っぱです。

今日の校長先生のお話は、この葉っぱ「ゆずり葉の心」というお話をしたいと思います。この葉っぱは、西小学校にありませんでしたの、あるお宅からいただいてきました。お家にある人?
 

  このゆずり葉の木は、比較的温かな所で育つのですが、見てください、寒い時期だというのに緑がこんなにも濃くて、葉も厚く、見ていても何だか温かさが感じますね。

 この木についての詩が、以前6年生の教科書に載っていましたが、今は載っていません。6年生がちょうど今頃に学習する詩だったんです。実は、この木の特徴は「古い葉と新しい葉とが交代する」ということなんです。冬の間中、寒さにじーっと耐えて枝に付いているのですが、暖かくなった春が巡ってくると、葉がぽろりと落ちるのです。そして、(画面③:芽が育って)その落ちた葉の後には、次に出てくる若芽がちゃんと育っているのです。この古い葉は、冬の寒さから若芽を守って自分の役割を終えて去っていくのですね。その姿が自分の命を次にゆずっていくのだということで「ゆずり葉」と名付けられたのです。

 実は、このゆずり葉の姿は、ちょうど皆さんの姿に似ているのです。児童会では、先日5年生が来年の児童会を運営していくために正副会長選挙が行われ、先週は2回目の児童総会が行われました。6年生の竹内会長さんから、今度は5年生の井出新会長さんへと、そして各委員長さんも新委員長さんへとバトンタッチされました。まさに児童会の「ゆずり葉」なんですね。6年生の皆さんは、5年生、4年生、3年生の皆さんが、西小学校の児童会を受け継いでいってくれるよう1年間、本当に素晴らしい活動をしてくれて、私たちに「夢と希望」を与えてくれましたね。それが6年生の「思いやりの心」なんです。5年生の皆さんは、ちょうどこのゆずり葉のように6年生の皆さんに大事に守ってもらいながら十分に育った若い芽です。ぜひ、素晴らしい児童会を運営していってくれることを期待しています。

 そういう姿は児童会だけでなく、それぞれの学年にも、この「ゆずり葉の心」はあるのです。
6年生は、新しい6年生や全校の皆さんのために、(画面④;新しい6年せいの~)
今の5年生は、新しい5年生のために      今の4年生は、新しい4年生のために
今の3年生は、新しい3年生のために      今の2年生は、新しい2年生のために
そして、今の1年生は、今度西小学校に入学してくる新しい1年生のために
いろいろ学んだこと、考えたことをゆずって、次の学年に心をつないでいってほしいと思います。

 また、この「ゆずり葉の心」は、学校だけでなく皆さん一人一人のお家でも同じなんです。お父さんやお母さんは、いつでも「ゆずり葉と同じような思い」を持って皆さんを見守っているのです。
 ですから、皆さんもお父さんやお母さんから、そしてお兄さんやお姉さんからいろいろなことを学び、ぜひ自分も次の(世代の)人、あるいは弟や妹にゆずって心をつないでいける人になってほしいと願っています。

 あと「卒業式」までわずかとなりました。「ゆずり葉の心」に学んで、皆さんの後に入ってくる新しいお友達のために、(画面⑤:気持ちよくスタート~)新学期が気持ちよくスタートできるよう準備しておいてあげたいものですね。 「ゆずり葉」の詩は校長室前の廊下に貼っておきますので、高学年の皆さんはぜひ読んで味わってください。ゆずり葉の木も置いておきます。