2020年11月26日(木) これで完成かもしれない 「サナ悠々自適の間」

 

「とうとう完成みんなで拍手! サナ悠々自適の間」

http://www.school.umic.jp/nishiuchi/cat/20201119-170049.php

  

とうとう完成みんなで拍手の「サナ悠々自適の間」でしたが、よろこびもつかの間、その夜の強風で杭棒が倒れ、横板、扉も外れて壊れてしまいました。翌朝の校庭には無残な自適の間の姿がありました。このときのチームヤギの子どもたちの気持ちはどんなだったのか、後日聞いてみたのですが、「あきらめるしかないかも・・・」とあきらめかけた子と、「次の総合の時間に直そう」と希望をもっていた子が半々という具合でした。

 

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今日の総合的な学習の時間では、自適の間を修理しました。直そうと希望を抱きながら、あきらめかけていた子たちも、とりあえずはと作業に取り組みました。杭はより強く打ち込みましたので、押してみると前よりも頑丈そうです。横板はより長い釘を使って打ちつけました。こちらも強く固定された様子があります。

 

修理が終わってサナに入ってもらうと、出てしまう様子はありません。前回は完成だ!とここで拍手がわきましたが、今回は「大丈夫かな。心配」「強い風に耐えられるかな」と不安げなチームヤギの子どもたちでした。ですが、杭はより深く打ち込みましたし、より長い釘を使って固定しました。「サナ悠々自適の間」は壊れる前よりも強く、頑丈なものになりました。

 

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一連の作業で思い出すのが、昨年度の台風19号です。台風により学区内は大きな打撃を受けました。土砂が出たり道路が陥没したり、今も工事が続く場所もあります。台風の打撃に地区のみなさんはあきらめることなく復興に力を注ぎました。自然の力で壊れたら、また少し強くしてもとへ戻す、そんな営みを人間は昔から続けてきたのかもしれません。チームヤギの子どもたちは自分たちのフィールドでそんな経験をできたように思います。

 

そんなことを確かめ合うと、あきらめかけた子、希望をもっていた子、それぞれに自分たちの活動の意義を感じてか、満足そうな顔が見られました。総合的な学習の時間では、予期しないできごとがおこり、それに対応していくことで活動は姿を変えていきます。また、予期せぬ事態に直面した自分や友達に出会い、どのように対応していくか、新たな自分、新たな友達の発見があるかもしれません。

 

サナ悠々自適の間が壊れたことで、また一つ学びが増えた子どもたちであるように思います。