2012年2月14日(火) 2月 校長講話「ゆずり葉の心」

 2月14日(火)、インフルエンザの流行で延期になっていた2月の校長講話がありました。

 校長先生から、以下のようなお話をお聞きしました。


  「おはようございます。まだまだ寒い日が続きますね。
皆さんに2つ報告をしたいと思いますが、
 1つ目は、2月4日の土曜日「中央小学校が火事です」というような有線放送が流れましたが、あれは間違いでした。ドッヂボールの練習試合がこの体育館で行われたのですが、このステージの上でジェットヒーターをたいたので、その熱が上にある熱感知器という機械に感じて消防署へ自動的に知らせたのでした。ですので、その後も「火事ではなく間違いでした」という放送が流れました。びっくりしましたが、大丈夫でした。
 もう1つは、インフルエンザです。1月の末から中央小学校にインフルエンザが広まって、いくつかの学級がお休みになりました。もう大丈夫で昨日から全員登校なんですが、まだまだ全国的にも流行っていますので、十分に注意して「自分からうがいをする」「自分から手を洗う」「休み時間には教室の空気を入れ換える」ということを進んで行ってください。

 さて、今日は今年最後の校長先生のお話です。寒いですがちょっと聞いてください。

 この葉っぱ知ってますか?この葉っぱは「ゆずり葉」という葉っぱです。今日のお話は、この葉っぱ「ゆずり葉の心」というお話をしたいと思います。この葉っぱは、この中央小学校にあります。職員室のベランダの所にあります。

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 このゆずり葉の木は、比較的温かな所で育つのですが、見てください、寒い時期だというのに緑がこんなにも濃くて、葉も厚く、見ていても何だか温かさが感じますね。

 この木についての「詩」が、以前に6年生の教科書に載っていましたが、今は載っていません。6年生がちょうど今頃に学習する詩だったんです。実は、この木の特徴は「古い葉と新しい葉とが交代する」ということなんです。冬の間中、寒さにじーっと耐えて枝に付いているのですが、暖かくなった春になると、葉がぽろりと落ちるのですね。そして、その落ちた葉の後には、次に出てくる若い芽がちゃんと育っているというのです。この古い葉は、冬の寒さから若い芽を守って自分の役割を終えて落ちていくのです。その姿が自分の命を次の葉にゆずっていくということで「ゆずり葉」と名付けられたそうです。


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 実は、このゆずり葉の姿は、ちょうど今の皆さんの姿に似ているのですよ。さて、どうところが似ているのか考えてみましょう。
 1つの例で「児童会」はどうでしょうか・・・。6年生の児童会長さんから、今度は5年生の新しい児童会長さんへ、そしてそれぞれの委員長さんも5年生の新しい委員長さんへとバトンタッチされますよね。まさに児童会における「ゆずり葉」なんです。6年生の皆さんは、残る皆さんにしっかりと児童会を受け継いでいってくれるようにと1年間本当に素晴らしい活動をしてくれました。と同時に5年生の皆さんは、ちょうどこのゆずり葉のように次の若い芽と同じなんですね。ぜひ、受け継いで素晴らしい児童会を運営していってほしいと期待しています。

 今、1つの例を言いましたが、そういう姿は児童会だけでなく、それぞれの学年にもこの「ゆずり葉の心」はあるのです。
 それは、6年生は5年生に、5年生は4年生に、 4年生は3年生に、3年生は2年生に、 2年は1年生に、そして、1年生の皆さんは、今度小学校に入学してくる新しい 1年生のためにいろいろ学んだことや考えたことをゆずっていくんですね。
 また、この「ゆずり葉の心」は、学校だけでなく皆さんのお家でも同じなんです。お父さんやお母さんは、いつでも「ゆずり葉と同じような思い」を持って皆さんを見守っているのです。ですから、皆さんもお父さんやお母さんから、そしてお兄さんやお姉さんからいろいろなことを学び、それを弟や妹にぜひゆずって心をつないでいける人になってほしいと願っています。

IMG_6178.jpg  「卒業式」まであとわずかとなりました。「ゆずり葉の心」に学んで、皆さんの後に入ってくる新しい学年やお友達のために、何をゆずったらよいのか、残りの日々の中で個人で、学級で、そして学年でよーく考えて、3学期をまとめてほしいと思います。 「ゆずり葉」の詩は昇降口の廊下に貼っておきますので、高学年の皆さんはぜひ読んで味わってください。職員室のベランダの所にありますので本物のゆずり葉も見ましょう。」