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2007年4月 2日(月) バタフライガーデンを作ろう!

 本校では、毎年花壇づくりが盛んに行われてきている。また、敷地内にはたくさんの種類の樹木が観察できる。一昨年度より樹木の名札つけなどの活動をすすめるなど環境づくりを行ってきている。
 まず、理科の学習の視点からみると、蝶の観察が3年生の単元にある。一般的に教材としてモンシロチョウが取り上げられているが、本校ではカラタチの木が理科室脇のひょうたん池に沿って植えられているので、アゲハチョウも教材にしている経緯がある。そこで、学習の発展として、子どもたちに身近で興味・関心を引き出すような環境づくりをめざしていきたいと思う。
 さらに、環境教育の視点からみると、蝶を環境指標とする研究「チョウ類の指標グループとRI指数を利用した環境評価の一方法」などが信州大学農学部中村寛志教授によって報告されている。すなわち、蝶の種類をたくさん見ることが出来れば、その地域は自然が豊富であることがわかる。また、農薬などの散布が少ないとすぐに予測できる。さらに、毎年生存している蝶を確認して、環境の変化を調べる事もできる。ほかには、本来は暖かい地で見られるツマグロヒョウモンが、温暖化の影響か、昨年この川西地区でも観察されているという。好都合なことに、本校では毎年たくさんのパンジーを育てている。もしかしたら、本校でもツマグロヒョウモンが見られるかもしれない。そんな期待をもちながら、今年度より学校の環境づくりとしてバタフライガーデンに取り組んでいくことにした。
 プロカメラマンの海野和男氏は「ガーデニングは植物を育ててその美しい花や葉を楽しむものだが、花はもともと蝶や蜂をひきつけて受粉をしてもらうために美しく花を咲かせるようになったのである。最近は自然破壊が進み、身近な生き物たちが生きていく場所も少なくなってきた。人々が蝶のための庭をつくることで、自然を少しでも取り戻すことができたらすばらしいことだ。」という。 
 まずは一年目であるから、現在ある環境を生かしながら環境づくりをしていきたい。そのため、身近に住む蝶の調査から取りかかり、食草の選定、場所の決めだし、ガーデンデザイン、植樹・花壇づくりからはじめることにした。