2021年12月24日(金) 校長室から

 本日、2学期が終了しました。残暑厳しい中で始まった今学期ですが、今朝は寒さも一段と厳しく、学校を見下ろす烏帽子岳の山頂も、部活でランニングをする生徒の吐く息も、白くなりました。87日間という長い2学期の中で、行事や部活動、そして、毎日の授業など、様々な活動があり、多くの学びがありました。

 2学期の校長講話では、9か国の生徒が本校に在籍していることをテーマにしました。様々な世界を知ることができ、自分の見方や考え方を広げることができる、多様な価値観を日常の学校生活の中で得られるなど、本校の良さを伝えたいと願ったからです。10月の人権同和教育月間では、日本語教室で学習する生徒の皆さんから、母国の素敵な風景を紹介していただきその風景から学んでほしいことをお話ししました。校内にもそれらの風景写真を掲示しました。今日の終業式では、私が2学期にお話をしてきたことのまとめとして、来日してまだ数年の2人の生徒を紹介しました。以下、2人の言葉です。

「一中に来てから漢字をおぼえ日本語の文が読めるようになりました。そして、部活に入って友達がたくさんできました。日本の学校は部活もあるし、先生たちがやさしいので、とても楽しいです。もっと勉強をして、理科と社会と国語をがんばりたいです。わからない問題は、クラスの友達が教えてくれます。とてもうれしいです。」

「日本に来たときは言葉がわからなくて、一番こまったことは友達が作れなかったことです。小学校の日本語教室でひらがなカタカナの練習を毎日やって書けるようになりました。そして、小学校を卒業して中学生になり、日本語を覚えたら友達がたくさんできました。そして、うれしかったことは友達じゃなくても、みんながやさしくしてくれました。とてもうれしかったです。そして、勉強もどんどんわかるようになってきました。」

 以上の言葉から、2人の努力、成長、喜びが伝わってきます。最初は不安や苦労もたくさんあったことでしょう。けれど、くじけず、そして、周りの友達に支えてもらって頑張ってきたことがわかります。支えてきた友達が一中生だということも大変うれしいことです。

 明日からの冬休み。厳しい寒さが続き、受験生である3年生にとっては自分と勝負する時期となります。一人ひとりが自分の目標に向かって一歩ずつ進んでいってほしいと願っています。

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