2021年6月14日(月) モンシロチョウが旅立つまで【3年生】

 さなぎになったモンシロチョウ。
よく見ると、キャベツの葉の裏や、プランターの縁の裏など、
安全な場所を選んでさなぎになっていることに気づきました。
そして、だんだんとさなぎの中が黒くなって、
羽などの模様が見えるようになってきました。
いつ羽化するか楽しみにしながら、拡大機をテレビにつなぎ、
(授業中も)リアルタイムで観察をしました。
6月1日は、帰りの会まで粘ったのですが、みんなが帰るのを見送り、
担任が教室に戻ると、狙っていた(テレビに映していた)一匹が羽化していました。。。
残念!!!!みんなで見たかった!

6gatu3nen-1.jpg  6gatu3nen-2.jpg


翌、2日。気を取り直して、さなぎたちをテレビに映し、
先に羽化したモンシロチョウを観察しながら、時を待ちました。

6gatu3nen-3.jpg 6gatu3nen-4.jpg 


「・・・。」
「先生!チョウが出てきた!!」

 

気づいてくれた子のおかげで、みんなで羽化の瞬間をテレビで拡大して見ることができました!!
頭、羽とだんだんと出てくるのですが、羽化する時間はあっという間でした。
この瞬間をみんなで見ることができて本当によかったです。
そして、縮んでいた羽も少し経つときれいに広がりました。
図鑑で調べると、体の中の液体が羽に流れ込み、その圧力で広がるそうです。
また、少しすると、広がった羽をぱたぱたさせ始め、
いろいろなところを動き回るようになりました。
真っ白な、本当にきれいなモンシロチョウです。 


そして、羽化したモンシロチョウに「おめでとう~!!」と拍手が起こりました。
私が「今日がお誕生日だね。」と言うと、
「え、でも、卵から幼虫が生まれたときがお誕生日なんじゃないの?」との言葉が。
確かに。「うーん、じゃあ、今日は成人式だね!」と言ってくれた子がいました。
「そうだね!成人式!おめでとう!!」と改めて拍手が起こりました。

 人とは違う成長の仕方をするモンシロチョウ。
「卵・幼虫・さなぎ・成虫」という変化や言葉を、
自分たちと比べながら学ぶことができました。
成人式って言葉がとってもすてきだな、と感じました。

「さなぎ」から羽化して「成虫」になったことを確認し、
このあとどうするか、みんなで考えました。
虫かごに入れて観察もしたいから「一匹だけは飼いたい。」という考えの子もいましたが、
虫かごに当たって羽が傷ついてしまう危険があるそうなので、
やはり「羽化して成虫になったモンシロチョウは逃がしてあげよう。」ということになりました。
 班ごとに、モンシロチョウが蜜を吸えそうな花の咲いている場所を探して逃がしてあげていました。
ここでも、どこで逃がしてあげるといいか考えていていいな、と感じました。
(写真は、このあとプール掃除なのでヘルメットをかぶっている子ども達です。)

 

6gatu3nen-5.jpg 6gatu3nen-6.jpg

 

 理科の教科書にも載っているのですが、
幼虫の時に寄生バチに卵を産み付けられて食べられてしまうこともよくあります。
教科書を見てそれを知った子ども達と、卵を産み付けたその日に学年室にキャベツごと運び、
毎日観察してきました。
今のところ、すべてのさなぎがモンシロチョウとして成人式を迎え、成虫になっています。
 自然の食物連鎖とは反してしまいますが、
「モンシロチョウを無事に育てる。」ということが体験できたかなぁと感じました。