2024年6月27日(木) ホタル

6月15日の日曜日は、雨が降りました。雨上がりのムシムシしたこんな夜は、ホタルも元気に飛び交うに違いない。そう思って、狐塚のほたるの里へ行ってきました。

ほたるの里へ近づくと、遠くから嬉しそうな声が聞こえてきました。歩いている道路から、ホタルが光っているのが見えました。「あっ、いた」心の中でつぶやきました。

ほたるの里に着き、薄暗い沢のほとりで立ち止まりました。しばらくの間、ホタルの光を見つめていました。光っては消え、消えては光る、ホタル。近くで小さな子が「あっ、光った」「あそこにいたよ」と一緒に観ている大人に一生懸命伝えていました。暗いので様子は見えないのですが、きっと目を大きく見開いて、笑顔で伝えていたに違いない、と思わせる声でした。

ホタルの光は、淡くささやかな光であるようにも、芯の強さをもつ光のようにも思われました。ひんやりしているようにも、熱いようにも見えました。ホタルは、すぐ近くで飛んで、すぐ近くで光っているのに、どこか遠い幻想的な世界を見ているような、不思議な感覚になりました。

夏の始まりの一夜でした。

 

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