2025年9月17日(水) 「月と望遠鏡」日本宇宙開発の父・糸川英夫博士と丸子北小

9月の校長講話「月と望遠鏡」~秋の夜長 星を楽しもう~

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 9月17日(水)の北小っ子タイムに9月の校長講話が体育館参集で行われました。

 今回のお話は「月と望遠鏡~秋の夜長 星を楽しもう~」でした。【以下、話の概要を掲載】

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 先週の皆既月食を見た人はいますか? 私も夜中に起きて、夜空を見ました。

 まぶしい満月の月が徐々に欠けて、 赤茶色に変って様子はとても神秘的でした。

 私は小さい頃から車も大好きでしたが、太陽や月や星を見ることも大好きでした。

 あまりにも好きすぎて、中学校の時に望遠鏡を作ってみました。これが、その望遠鏡です。

 この鏡に光が集まり、大きく見えます。 今は鏡を本体から外してありますので、昇降口の

 テレビの前に展示しておきます。 自分の顔がどんなふうに映るか試しに見てください。

 丸子北小学校と同じように、私の通っていた中学校にも探究の時間がありました。

 しかも100分間の探究の時間でした。3年間、この探究の時間で望遠鏡を作ったり、

 望遠鏡で観察をしたりしました。 一番苦労したことは、この望遠鏡の命である、

 鏡をどのようにして固定するかで1年間試行錯誤しました。

 キズをつけてはいけないし、ネジで微妙な調節をしなければなりません。

 ネジ1本をつけるのに、何時間もかかることがありました。

 結局、これが一番良い方法だということは見つかりませんでした。

 望遠鏡づくりは失敗の連続でした。 でも、なんとかか鏡を固定して、

 月や太陽、土星や木星を見た時の感動はいまだに、覚えています。

 月の表面のゴツゴツや太陽の黒点、土星の輪、木星の衛星を写真や本でなく、

 自分の目で見れた嬉しさはたまりません。また、宇宙の大きさに比べて、

 自分はなんてちっぽけなんだ...と思い、小さな悩みなんかどうでもよくなりました。

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「日本の宇宙開発の父」糸川英夫博士と丸子町の自宅・信州国際音楽村

 日本のロケット研究をスタートさせた糸川英夫博士。日本の宇宙開発をリードした血脈が

 現在のJAXA宇宙科学研究所へと受け継がれています。日本の小惑星探査機「はやぶさ」

 打上げから3ヶ月後、探査機の目的地である小惑星25143が糸川英夫博士にちなんで

 「イトカワ」と命名されました。「はやぶさ」はイトカワ到着後、表面の観測とサンプル

 リターンを行ない、2010年イトカワの試料を地球に持ち帰りました。この試料により、

 太陽系が形成された時期の状態の解析が進められています。この糸川英夫博士は、晩年

 長野県小県郡丸子町(現在の上田市)の丸子北小学校区(信州国際音楽村の近く)に

 移り住んでおり、今でもその自宅があります。ぜひ探してみてください。

 また、糸川英夫博士は、バレエ・占星術・チェロ・ヴァイオリンなど様々なことに興味を

 持っていました。信州国際音楽村の開設にも多大なご尽力をされました。P1270844.jpg

秋の夜長 星を楽しもう!~糸川英夫博士のおひざ元の丸子北小の子どもたちへ~

 9月になると夜が長くなり月が出ているのも長くなるので「夜長月(よながつき)」

 と呼ばれます。 これから、秋が深まり、日が暮れるのが早くなります。

 中秋の名月と呼ばれる日は10月6日です。お月見をして楽しんでみてください。

 昇降口のテレビの前には屈折式望遠鏡をいつでも見れるようにしてあります。

 とても繊細で精度が高いものですので、調整ネジは触らないで、

 接眼レンズをそっとのぞいてみてください。月が見えるかもしれません。