2019年5月 8日(水) 校長講話 「実践したい3つのこと」

 5月の校長講話は、「実践したい3つのこと」を話しました。

以下は、話の内容です。

 

 新学期がスタートして、約1ヶ月が過ぎました。どの学年の皆さんも、友達や先生と一緒に、たくさんのことを学んできていると思います。
 さて、今日は、「実践したい三つのこと」についてのお話をします。以前、小学生新聞に「どんな人と友達になりたいか」という、アンケートの結果が載っていました。皆さんは、どんな人と友達になりたいですか?そのアンケートによると、ベスト3は「明るい人」「優しい人」「相談にのってくれる人」でした。そんな人がクラスにいたらいいな、とたくさんの人が思っていることがわかります。

 さて、友達ができるにはどうしたらよいかを考えさせてくれる物語があります。それは、劇作家の眞山美保さん原作の『泥かぶら』です。その昔、ある村に「泥かぶら」と呼ばれる一人の少女がいました。一人ぼっちの「泥かぶら」は、みにくいから、きたないからとみんなからばかにされ、人をうらんで乱暴になるばかりでした。


 そんな「泥かぶら」に、旅の老人が教えてくれたのです。「三つのことを守れば、きっと美しくなれる」と。その三つとは、「自分の顔を恥ずかしいと思わないこと」「どんなときもにっこり笑うこと」「人の身になって思うこと」。少女はその教えを実践することで、友達ができ、人のために働くことで感謝されるようになり、気持ちの優しい人気者に成長していきました。やがて恐ろしい人買いの心も動かすことになるのです。
 この物語のなかの三つの教え、「自分の顔を恥ずかしいと思わないこと」は、「どうせ自分なんて」と思わず明るい気持ちで過ごすということです。「どんなときもにっこりと笑うこと」は、周りの人に対して優しく温かい気持ちで接するということです。そして、「人の身になって思うこと」は相手が困っているときに親身になって考えるということです。
 実はこの三つは、「友達になりたい人」のアンケート結果とほぼ同じであることがわかります。
 新学期、ぜひこの三つの教えを実践してみませんか。きっとすてきな1年間のスタートをきることができると思います。

 

子どもたちは、しっかり話を聞いてくれました。

『泥かぶら』の絵本は、校長室廊下と図書館に置いてあります。本を手にとって読んでいる子どもたちの姿が見られます。