2019年8月27日(火) 2学期始業式 校長講話

 8月27日 2学期がスタートしました。

 始業式の校長講話で、以下のようなお話をしました。子どもたちは、しっかり話を聞いてくれました。

 5年生代表5人の「2学期に楽しみなこと、がんばりたいこと」の発表がありました。みんな違いましたね。皆さんも2学期にがんばりたいことを決めましたか?まだ決めていない人は、これから決めるといいと思います。今日から12月27日までの83日間の2学期がスタートしました。2学期もみなさんがどんな活躍をするのか今から楽しみです。 

 夏休みの合言葉を覚えていますか?「AKK31」でした。安全で健康で健全な31日間にしようという意味でした。安全で健康で健全な夏休みが過ごせましたか。人が成長するとき大事なことは、振り返りをして良い点や課題を次の活動にいかすことです。夏休みの生活について、しっかり振り返りをしてください。 

 さて、2学期の始まりにあたって、今日は『努力のつぼ』の話をします。皆さんは、目標を決めてがんばっていても、できるようにならなくていやになってしまうことはありませんか?そんな時に思い出してほしい話です。ある1年生の女の子が書いた作文を紹介します。スクリーンは写しませんので、様子を思い浮かべながら聴いてください。
(出典:朝日作文コンクール「子どもを変えた親の一言」作文25選 明治図書)

 

努力のつぼ        角野愛

「お母さん,努力のつぼの話,またして。」
「うん,いいよ。今度はなあに。」
「逆上がり。」
「あらあら,まだいっぱいになっていなかったのね。随分大きいねえ。」
と言いながら,お母さんは椅子を引いて,私の前に座りました。そしてもう何回も
してくれた努力のつぼの話をまたゆっくりと始めました。それはこんな話です。

 人が何か始めようとか,今までできなかったことをやろうと思った時,
神様から努力のつぼをもらいます。
 そのつぼはいろんな大きさがあって,人によって,時には大きいのやら小さいのやら
色々あります。そしてそのつぼは,その人の目には見えないです。でもその人がつぼの
中に一生懸命「努力」を入れていくと,それが少しずつたまって,いつか「努力」が
溢れる時,つぼの大きさが分かると言うのです。だから休まずにつぼの中に努力を入れて
いけば,いつか必ずできる時がくるのです。

 私はこの話が大好きです。幼稚園の時,初めてお母さんから聞きました。
その時は,横ばしごの練習をしている時でした。それから一輪車や,鉄棒の前回り,
跳び箱,竹馬。何でも頑張ってやっている時お母さんに頼んでこの話をしてもらいます。

くじけそうになった時でも,この話を聞いていると,心の中に大きなつぼが見えてくる
ような気がします。そして私の「努力」がもう少しで溢れそうに見えるのです。
だからまた頑張る気持ちになれます。

 お母さんの言うとおり,今度の逆上がりのつぼは,随分大きいみたいです。
逆上がりを始めてから,もう2回もこの話をしてもらいました。でも今度こそ,
あと少しで溢れそうな気がします。だから明日から また頑張ろうと思います。
お母さんは
「つぼが大きいととても大変だけど,中味がいっぱいあるから,あなたのためになるのよ。」
と言ってくれるけど,今度神様にもらう時は,もう少し小さいつぼがいいなあと思います。

 

 以上で、作文は終わりです。

 2学期の始まりにあたり、皆さんも、これから始めようとしていることや今までできなかったことにチャレンジしようとしていることがあると思います。その「努力のつぼ」の大きさは誰にもわかりませんが、いっぱいになってあふれるまで、あきらめずにチャレンジしていってほしいと思います。