2019年2月 6日(水) 校長講話
本日の校長講話は、「自ら勝つ者は強し」ということについてお話がありました。
卒業式まであと27日となりました。六年生の皆さんは、間もなく卒業ですね。
皆さんは最上級生として、なかよし会の活動、運動会などの行事などを中心に、いつも下級生を優しくていねいにリードしてくれました。
心が強くがんばり屋で頼りがいのある六年生なのでいつもお兄さん、お姉さんとして慕われ、
尊敬されてきたのだと思います。
在校生の皆さんは、六年生の皆さんを生きた手本として、本校のよき伝統を
しっかり受け継いでいかなければなりません。
六年生の皆さんは、伝統を受け継ごうとする在校生のがんばりをしっかり受け止め見守ってあげてほしいと思います。
さて、今日は「自ら勝つ者は強し」というお話をしたいと思います。これは、中国の古い時代の先生で、
老子という方の言葉です。
老子は、自分の考え方をまとめた本のなかで「人に勝つ者は力有るも、自ら勝つ者は強し」と述べています。
意味は、「人を打ち負かす人はその人よりは確かに強い。でも自分自身の弱い心に勝てる人こそ本当に強い人である」という意味です。
皆さんは、弱い気持ちに負けそうになったことはありませんか。
「ぼくは勉強ができないからだめだ。運動ができないからだめだ」「私は何をやってもうまくできない」
「自分ばっかりが不幸だ」「弟や妹ばかり優しくされてずるい」とかという気持ちに
なったことはありませんか。
そんなとき、言うことを聞かずふてくされたり、勉強や仕事を投げ出したり、
遊びに夢中になったりしたことはありませんか。
そんな弱い気持ちになったときには、この「自ら勝つ者は強し」という言葉をぜひ思い出してほしいと思います。
そして、本当に強い人とは力持ちで相手を打ち負かす人ではなく、自分の弱い気持ちに勝てる人なんだということに気づいてほしいと願います。
六年生の皆さんはもうすぐ中学校へ進み、部活動、受験など競争社会の荒波を少しずつ昧わっていくものと思います。
在校生の皆さんは学年が一つ進み、勉強も運動もむずかしくなり友だちに負けてしまうことがあるかもしれません。
でも、ほんとうの意昧での競争相手とはいったい誰なのでしょうか。
皆さんは、これから長い人生を生き抜く必要があります。さぼり、自分勝手、わがまま、弱虫などに打ち勝つ強い心を育てていくことが大事です。
そのためにはまず自分をしっかり見つめ、自分の性格や特長などをよく知ることです。
そして自分のよい所をいっそう伸ばし、悪い所を直していく努力が望まれます。
また正しいことは正しいとしっかり言える心の強さ、やると決めたことはしっかりやり抜く心の強さなどを
持てるようにしていくことが必要です。そうすれば勇気が持てるようになります。
友だちがよくないことをしていたら堂々と注意できるようにもなります。
これからの人生は自分との戦いです。人生の競争相手はけっして他の人ではなく自分自身であること、
そして自分に勝ってこそ本当に強くたくましい人であることをしっかり心に留めておいてほしいと願います。
今日のお話はこれで終わりです。