2024年12月20日(金) 3年生 ステキなタッセルとランプシェードになりました
子どもたちと、繭を使ってどんな工作をしたいかパソコンで調べたところ、作ってみたいと多くの人から出たのが「タッセル」「ランプシェード」「まゆ人形」でした。そこで、「蚕都上田」の伝統と文化を継承しようと活動する信州上田繭クラブ「繭友」さんにご相談したところ、講師として学校に来ていただけました。
今回は、生糸からタッセル、真綿からランプシェードを作ることに。みんなが育てた繭を事前にお渡ししたところ、「どれもとてもきれいな繭でびっくりしました。みんなが心を込めて丁寧にお世話をしたのが、繭を見て分かりました。」と言っていただけ、お掃除や桑やりをみんなが一生懸命やっていたのを思い出して、うれしい気持ちになりました。蚕と上田市とのつながりを改めてお話しいただき、いよいよスタートです。
「真綿ランプシェード」は、繭を煮て柔らかくし、それを引き延ばして作った真綿を使って作ります。真綿をさわってみるととても柔らかくて、あの硬かった繭がこんなにふわふわになるなんて、とても不思議な気持ちでした。また、真綿を伸ばしてみると2m以上伸び、みんな目を丸くしていました。手でこすり合わせると、紬糸ができます。繭の変身を目の前で見せていただきました。そんな真綿を風船につけながらランプシェードの形にしていきます。真綿を伸ばして、ボンドをつけて、貼って・・・と繰り返し、みんな上手にできました。真綿ランプは、乾くまでに1週間ほど時間がかかるので、来週、風船から真綿をはがしてみたいと思います。
「タッセル」は、お湯につかった繭から、生糸を手繰りながら、200回わくに巻き付けていきます。一個一個の繭からは、目に見えないほど細い糸が出てきますが、いくつもの束になると強い糸になります。キーホルダーの形に仕上げていただき、出来上がった子から、自分のいろいろなところに飾り付けていました。「本日3年生はみんな、高級な飾りを身につけています。」という子の声に、繭友の堀さんも笑いながら「そうだよ。とても価値のあるものなんだよ。」と言っていました。
子どもたちの「やりたい!」という希望をかなえていただき、本当にありがたかったと思います。今年度、蚕を育ててきたこと、浦里や上田と蚕業が深くかかわってきたことを学習してきて、最後にこういった形で繭の工作ができてよかったなぁと思います。
1つの繭からは1500メートルほどの1本の糸が手繰れます。みんなのタッセル分の糸をとってもまだまだ糸が取れそうな状態なので、残った糸は、まだ残っている30個弱の繭と一緒に、繭友さんに教えていただいた「手繰りランプ」の材料として、こちらも製作しています。 1個の繭も無駄にせず、すべてこれで使い切りたいと思います。蚕さん、ありがとう!!