2024年7月17日(水) 6年生「命を守る」方法を身につける!~着衣泳~
6年生「命を守る」方法を身につける!~着衣泳~
着衣泳とは水泳の泳法ではなく、水難・水害事故の多くは衣服を着ている状態で
起こる事が多く、水辺での不慮の事故への対処方法として、30年ほど前から小学校の
授業などで浮くことを重視した着衣泳の指導が行われるようになってきました。
東小学校の6年生も、水難事故が多発する夏休み前に着衣泳に取り組みました。
着衣泳の指導では、水泳で学ぶ常識とは逆の知識が要求され、身体を動きやすく
するために服や靴を脱ぐのではなく、履いた靴にある浮力を生かして、
顔と足を浮かせた背浮きと呼ばれる浮き方を基本に指導しています。
また、着衣や持ち物に備わっている浮力の助けを借りながら水に浮く方法を、
ペットボトルなどを使いながら学ぶことが重視されています。
着衣のまま水に落ちた場合の対処【ちょこっとだけ解説編】
水から自己の生命を守ることは、水泳指導の大きなねらいの一つです。
現実に水の事故は、海/川/湖などの自然環境において着衣のまま発生することが多い状況。
着衣での水泳指導の目的は、水の事故を未然に防ぐため、プール等での水着での泳ぎ
と違う泳ぎの難しさを身をもって体験させ、そこから不慮の事故に出会ったときの
落ち着いた対応の仕方を学ばせることにあります。
近年、着衣のままでの水泳指導は、多くの学校で行われるようになっていますが、
この指導内容は、一般的に「着衣泳」として知られていることから、本来の水中で
自己の安全を確保する内容が、ややもすると着衣で速く泳いだり、
ストローク頻度を測定することと理解され、取り扱われていることがあります。
着衣のままでの水泳は、基本的には水中でのサバイバル泳の一つであり、
体力を温存したり、体温を保持したりしながら、
長く浮いたり泳いだりすることを学習することが大切です。
着衣のままでの水泳は、水の抵抗を大きく受け、水着でかなりの泳力を有する者で
あっても思うように泳ぐことができないことから、着衣のままでの水泳では、
速く泳ぐことを強調することは危険であり、長い間浮くこと(浮き身) の練習が
大切であることを認識させるようにします。
また、着衣のままでの水泳の能力は、個々の児童生徒の水泳能力の違いで大きく
異なることや他者との比較は意味を持たないことを理解させ、自分自身の能力を
客観的に知らせることが大切です。
さらに、練習には危険をともなうことを認識させ、十分に注意を促すことが重要です。