2021年7月 2日(金) 数学科の研修授業
今日の「校長日記」は、出張で不在の校長に代わり、教頭がお届けします。
今日は、東信教育事務所指導主事・綱川直喜先生、また上小地区の算数・数学科の先生の参観の下、数学科の研修授業を行いました。
今回の授業は、授業者の「毎日の炊飯時に、1合(180立方cm)のカップで何度も米の分量を量るのはめんどうだ」という日頃の悩みから、「2合を量れるますをつくるにはどうすればよいか」という課題から始まりました。
そして、実際に生徒一人一人が正方形のマス目厚紙の四隅を自分で正方形に切って立方体をつくり、その実際の体積を求めました。そこから「四隅を10cm四方の正方形で切って、容積360立方cmの箱をつくるとき、もとの正方形の1辺の長さは何cmか」という学習問題が設定されました。(図参考)
そこで、生徒から「文字式を利用すれば良い」との声が上がり、グループで方程式を立てて解を求めるという課題に挑戦しました。
生徒の様子を見ると、「元の厚紙の正方形の1辺をx(エックス)とする」考え方と、「できあがった立方体の底辺の1辺をxとする」考え方の二つに大きく分かれていました。
ただ、どちらにしても二次方程式となるため、解が二つずつ出てきます。その一方の解がなぜ解として不適切なのか、そこを考えていくと「方程式」と「実物」との違いがあることが理解できます。
そのあとは応用で「底辺を長方形にする」「のりしろの分も考える」などの問題に取り組みました。
今回の授業の生徒に見られた「問題に対して自分で解決法を考え、実行に移す」「既習の学びを用いてさらなる課題に取り組もうとする」「実生活に結びつけようとする」姿は、本校が目標の中心に据えている「主体性のある生徒」の具体的な姿にもつながると思います。
今後も本校では、生徒の主体性を育てるため、様々な挑戦を続けていきます。