2022年5月10日(火) 初任者の授業力向上研修開催

※今回の校長日記は、会議で出張のため不在の校長に代わり、教頭がお届けします。

 

5/10(火)に、本校で上小地区の中学・特別支援学校の初任者の研修が行われました。今回は、「先輩の先生の授業から学ぶ」ということで、本校で初任者2年目となる美齊津教諭の理科の授業を、11名の初任者に参観していただきました。

 

 授業は、「物質どうしの化学変化」の単元で、鉄と硫黄の混合物を加熱したとき、物質がどのようになるかを、磁石への付き方、見た目やにおい、うすい塩酸に入れる、という3つの方法で確かめる、というものでした。加熱前と後の物質を比べて確かめてみると、すべての方法において変化が見られ、生徒たちは当然のように「違う物質になった」という考えをもちます。そしてその考えを、学習カードと一人一台端末を用いてグループや全体で共有しながら、より根拠の確かなものにしてまとめていく学習でした。

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 正しい「答え」を「手早く、最短距離で」求めるだけではなく、それを導き出すまでに実験や調査、また他の生徒との意見交換等を通して、最終的な自分の考えをより確かなものにしていくという「過程」こそが「学び」であり、そういう経験を積み重ねることが、次の新たな課題解決のための力をつけることになります。そしてこの「過程」を大切にしていくということは、本校の単元テストを軸とした新たな「学びスタイル」でも重要に考えているところです。

 

 授業後には、初任者が集まっての授業研究会を行いました。それぞれが「良いと思ったこと」については黄色の、「さらに改善できると思ったこと」をピンク色のふせんに書き、それを貼ったものをもとに、意見交換をしました。授業の最初の説明や学習の内容・方法がイラストを用いて短時間にわかりやすく示されていたこと、また端末を活用することでいろいろな生徒の意見が素早く共有できていたこと、さらに共有した考えを全体で確認していく場面をとったらどうか等、参加した初任者の先生方が、自分事として熱心に意見を出し合っている姿が印象的でした。

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 今回は初任者のための研修会でしたが、多くの先生方からフィードバックをいただいた授業者の美齊津先生にとっても、またほどよい緊張感の中で学んだ生徒にとっても、大変ありがたい機会になったと思います。今後も本校では、様々な場面や活動で「学びの改革」に挑戦していきます。